株式

豪州株式の中期決算は好調、力強い1年に期待高まる

By ダーモット・ライアン
豪州株式担当共同ポートフォリオ・マネージャー 豪州、シドニー

2021年2月に発表となった豪州株の中期決算は、幅広く予想されていた通り、好調な内容となりました。新型コロナウイルスの世界的な脅威はいまだ払拭されておらず、昨年のリセッションはまだ記憶に新しい状態で、連邦政府の経済支援策は段階的な縮小、そして終了に向かおうとしていますが、豪州企業は堅調な収益を上げており、配当も全体として力強い内容となっています。

消費支出の減少や政府支援策から個人が恩恵を受けたのと同様に、豪州企業も2020年を通じてコスト削減を行った結果、収益の回復に伴って収益面でポジティブ・サプライズが確認されています。

その他資産クラスと比較すると、豪州株式のイールドは極めて高い水準にあり、フランキングクレジットからの税優遇を受ける投資家においては、特にそうと言えます1

数多くのセクターにとって、2021年は収益と配当の両面から極めて好調な一年となるものの、その様相はまちまちとなる見通しです。

 

主要セクターの中期決算

多くのアナリストにとって、2020年の大きなサプライズは小売り、特に一般消費財の力強さでした。2月の決算発表はこれを証明する内容となり、家具や家庭用品といった事業では一部で傑出したパフォーマンスを記録しており、都市中心部から郊外に向かう人口移動からの恩恵を受けている様子が伺えます2

資源セクターも、大幅な増配を記録しています。とはいえ、小型株に関しては、プロジェクトの実行力に優れた企業や恩恵を受けるサプライヤーを特定する目利き力、銘柄選択が重要となっています2。

一方、アンダーパフォーマーの中で特に不調だったのは公益です。この背景にあるのは、電力インフラに対する需要の低下、そして太陽光発電へのシフトによるベースロード電力価格の低下です。不動産もアンダーパフォーマーのひとつです。一部の物件タイプでは、新型コロナウイルス感染の影響を引き続き受けており、支援策として政府が打ち出した賃料引き下げを背景に、収入の減少が見られています2

テック株は若干の減配となり、行き過ぎたバリュエーションを巡る懸念がハイライトされています。家計貯蓄の増加と低金利を背景に、株式投資を新たに始める投資家が増加、資本規模が小さめのテクノロジー企業に対する需要が旺盛となっています。小規模のテクノロジー企業が資本市場を通じて規模拡大を図るのは素晴らしいことですが、投資家は割高なバリュエーションに注意が必要です。過去を振り返っても分かるように、多くの場合、喧伝(ハイプ)は投資家の味方ではありません。

 

2021年を通した改善に向けて、土台が整う

2月の中間決算を好調と呼ぶのであれば、8月の決算シーズンはより力強い内容となる見通しです。豪州株はまだ、配当サイクルの底に向かう局面にあるものの、上昇へのターニングポイントはすぐそこまで近づいています。今後は、収益状況が改善し、より持続可能なコスト基盤に基づいた営業キャッシュフローの向上に伴って、配当性向が低下した場合でも、健全な配当の伸びが継続する見通しです。

豪州は、経済の再開と回復の観点で、世界その他の国々を6か月から9か月程度先行しており、今年は複数のポジティブなトレンドから恩恵を受ける見込みです。

豪州における消費ブームに鎮静の兆しは見られていません。収入は安定しており、政府支援策が段階的に縮小し、終了に向かう中で、積み上がった貯蓄が家計をサポートするでしょう。これまでの消費から企業が得た収入は、既に業績に反映され、利益や手元資金となっています。

住宅ブームに関しては、豪州準備銀行が過去最低の政策金利水準を維持する限り、継続すると見られます。住宅価格が上昇しているとはいえ、アフォーダビリティも改善しています。住宅価格の上昇による資産効果が、個人消費の更なる刺激剤となるでしょう。

この様なトレンドに加えて、北半球が夏に入り、ワクチンの普及が拡大するとともに、感染が抑制され、世界的な需要が改善するという期待や資源ブームを背景に、今後12か月における豪州株式の見通しは極めてポジティブだと言え、2022年の年明け以降も堅調さが維持される可能性があると見ています。

 

1 AMPキャピタル、ファクトセット、SQMリサーチ、2021年1月末時点。
2 豪州証券取引所、2021年2月

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