グローバル

リアルアセット2021年の見通し:新型コロナを背景に加速するデジタルのトレンド

By AMPキャピタル

2020年は波乱、そして激変の一年となりました。新型コロナウイルスというパンデミックによって私たちの生活と働き方は大きく変化し、深いリセッションが世界経済を揺るがす中で各国政府は過去に類を見ない規模の金融刺激策を次々と打ち出し、リアルアセット(実物資産)セクターではドライパウダーの積み上がりが一段と増加しました。一方で、気候変動に対する危機意識の高まりと取り組み強化に対するコミットメントが見られた点は、プラスの展開でした。現代社会を形成する様々な革新は、コロナ禍で加速しています。パンデミックとの闘いが続く中で、不透明感に覆われた2021年の様相は、昨年とは異なります。

ここでは、インフラストラクチャー・エクイティとインフラストラクチャー・デット、実物不動産、グローバル上場不動産とグローバル上場インフラストラクチャーの各チームが、注目する2021年の主要なテーマと投資機会を紹介します。

第1回は、新型コロナを背景に加速するデジタルのトレンドに関する運用担当者の見解です。

新たな需要に応える光ファイバー網の開発

2020年は、テレワークを可能とし、通勤や移動のニーズ削減に寄与するコネクティビティの重要性に注目が集まりました。一部セクターでは案件取引が一時保留となったものの、デジタルインフラ案件は衰えを見せていません。働き方の変化は今後のニューノーマルになると考えられ、より柔軟性のある職場が形成されると予想されます。この流れは、自宅のコネクティビティだけでなく、クラウドといったインフラに対する需要を後押しするものです。

パンデミックによって、コネクティビティは必要不可欠なサービスとして確立され、その普及が出遅れている地域の対応が喫緊の課題として認識される中で、光ファイバー網の開発に対する政府支援が強化されています。光ファイバーに早期から取り組んでいた国々では、通信網拡大の取り組みを更に強化しています。この様な政策の観点から、スカンジナビア諸国やフランス、スペインは、光ファイバーの投資先として欧州の中でも特に魅力的な地域です。先行者の優位性もまだ健在です。光ファイバー網の整備には多額の資金が必要ですが、一部の国では、無くてはならないソリューションとしてその開発に対する補助金が提供されています。今後における競争の観点からは、重複した光ファイバー網を開発するのではなく、既存のネットワークを活用することで、より強靭な参入障壁が維持されます。

エマ・ハイト・チェン

インフラストラクチャー・デット部門パートナー(ロンドン)

オープンアクセスの光ファイバー

デジタルインフラはここ数年で生活や経済に必要不可欠なインフラとして確立されており、コネクティビティも今や、その他公益と同様にエッセンシャルなサービスとなっています。長い間利用されきた銅線に替えてFTTP(光ケーブルを利用者の元まで直接導入する形態の光ファイバー通信)が整備され、通信大手以外のプレイヤーが続々と登場する中で、垂直統合型事業という事実上の独占が起きた場合、その他公益事業が同じ経過を辿ったように、競争の激化と事業の分離が注目点となってきます。あらゆるブロードバンドサービス事業者が利用可能なオープンアクセスの光ファイバーは、競争と消費者における選択肢の拡大を促進するほか、既存の光ファイバー網の利用を促進することで今後の行き過ぎたインフラ開発のリスクを低減する効果があるため、長期投資先として魅力的なサブセクターだと言えます。

アダム・リンガー

インフラストラクチャー・エクイティ部門プリンシパル(ロンドン)

Eコマースの爆発的な成長

新型コロナウイルス感染拡大の防止策として外出禁止や行動制限が設けられたことで、従来の小売とサプライチェーンの形態が大きく変化しています。このディスラプションにおける明らかな勝ち組は、ロジスティクス・セクターです。Eコマースの普及が加速したことで、需要は小売からロジスティクス施設へとシフトし、小売業者においては自社サプライチェーンの評価や対応能力の見直しを迫られました。

このトレンドは即時に投資家の目に留まり、同セクターへの投資が増加しています。言い換えれば、長期投資テーマの加速です。2021年も、決して大きくはないロジスティクス・セクターへの投資機会を莫大な規模の資金が追うという状況が続く中で、アセットを厳選する事が極めて重要となります。投資妙味に優れるロジスティクス資産は、人口が多く、購買力に優れ、顧客に程近いエリアに位置するものです。長期のディフェンシブな投資として位置付けるのであれば、用地が不足している地域に焦点を当て、優れた潜在価値を持つ土地を確保することで、バリュエーションのリスクを低減する事ができるでしょう。

アンドリュー・クエイド

不動産部門ロジスティクス担当ヘッド(シドニー)

データ需要の拡大と5G

Eコマースの普及、動画ストリーミング、リモートワークなど、パンデミックは様々な長期トレンドを加速させており、ここ数年で爆発的な増加を記録しているデータ通信にとっても、引き続き追い風となるものです。この成長こそ、通信インフラ投資の主要なドライバーです。4G関連の投資サイクルは今後も継続する一方で、今年は5G関連の投資が目白押しとなるでしょう。携帯キャリア各社も5Gに注目しており、新規顧客の獲得や収益拡大の機会を模索する中で、全国的な5G通信網の確立に向けて激しい競争が繰り広げられています。

ジュゼッペ・コロナ

グローバル上場インフラストラクチャー、ヘッド(ロンドン)

次回は、変化する職場のコンセプトに関する運用担当者の見解をご紹介します。

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