経済&マーケット

RBAは政策金利を据え置くも緩和姿勢を強調、11月に追加緩和の可能性

By シェーン・オリバー博士
インベストメント・ストラテジー&エコノミクス担当ヘッド、チーフ・エコノミスト 豪州、シドニー

豪州準備銀行(RBA)は、本日10月会合にて、政策金利の据え置きを決定しました。据え置きは今回で7か月連続となります。

世界経済は回復が進むものの、その様相はまちまちであり、感染抑制が鍵になるとする一方で、豪州も大部分が回復軌道にあり、今後の道のりは険しく、まだら模様となる可能性が高いとコメントしています。失業率のピークは以前の予想(10%)よりも低くなる可能性が高いとしていますが、失業率と不完全雇用は共に、当分の間高水準で推移を続ける見通しです。

回復ペースは不透明であるため、雇用や収入、事業を支援するために「できる事を行う」という姿勢を再び強調し、「完全雇用に向けて前進し、インフレが2-3%の目標レンジで持続的に推移すると確信するまでは、キャッシュ・レートの引き上げは行わない」というコミットメントを再度示しました。また、「経済再開が進むとともに、追加金融措置にを通じた雇用支援について検討を続けている」とした上で、今一度緩和姿勢を示しました。RBAの失業率に対するフォーカスに合わせる格好で、声明文の最後部分では、「回復の支援」という表現が「雇用の支援」に変更されています。雇用を重要視するRBAの姿勢は、「高止まる失業率の対応を重要な国家の優先課題と見ている」というコメントでも協調されています。

雇用拡大に向けた取り組みの大半は、財政政策と連邦予算に盛り込まれると見られますが、RBAも更なる支援を行うであろうと、AMPキャピタルでは考えています。

RBAは最近、インフレと雇用見通しはRBAの目標とは合致しておらず、ここ1か月においては追加の政策緩和オプションを定期的に検討していたことを発表していたため、当社ではRBAが本日政策金利を引き下げて0.1%とすると予想していました。本日の政策決定は連邦予算の発表と重なるため、「チーム・オーストラリア」という団結の精神を示すには打ってつけのタイミングとなったはずです。そして、追加緩和を既に検討しているのであれば、なぜ先送りするのでしょうか。一方で、決断はどちらに転んでもおかしくない状況だったはずであり、連邦予算と追加緩和を同日に行うのは過剰だとRBAが判断したのかもしれません。もしくは、発表を五月雨式に行うアプローチをRBAも導入したのかもしれません!

しかし、当社のベースケースでは、RBAによる追加利下げを見込んでおり、銀行向け融資利率と3年物国債利回りの目標を0.1%へと引き下げるという予想を維持しています。これらが実行されるのは11月、見通し更新後となる予想です。RBAのアップデートからは、雇用とインフレ目標の達成は早くても2年先となる見方が示されるでしょう。

今後6か月に渡り、RBAがインフレ平均目標という新しい指標に焦点を合わせるなかで、完全雇用を達成し、インフレが2-3%の目標レンジで持続的に推移するまでは、キャッシュ・レートの引き上げは行わないといった内容へと、フォワード・ガイダンスを修正すると予想されます。また、3年物国債以外の資産を対象に含めるなど、一般的な量的緩和プログラムの導入に動く可能性もあると見ています。

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インベストメント・ストラテジー&エコノミクス担当ヘッド、チーフ・エコノミスト シェーン・オリバー

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