インフラストラクチャー

リアルアセットの2020年見通し:インフラ・エクイティ

By ボー・パハリ
インフラストラクチャー・エクイティ部門グローバル・ヘッド、マネージング・パートナー 英国、ロンドン

2020年の見通しは、控えめながらも、楽観的です。ここ2年程でマクロ面の懸念や地政学面での不透明感が高まったものの、2019年が年末を迎えるとともに、明るい兆しが見え始めています:英国総選挙で保守党が圧勝したことで、ブレグジットを巡る道筋が明確になるでしょう。投資家は、未知数を嫌い、その内容がどうであれ、確実性の方が上手く対応できますから、ブレグジット議論という足枷が外れたことで、英国経済の見通しはポジティブにみています。大陸欧州に関しては、経済成長は低水準にとどまるものの、2019年よりも若干楽観的な見方をしています。引き続き金融政策が注目点となり、低金利環境の継続を受けて、投資家によるイールド追求の動きが続くでしょう。つまり、欧州投資家の非上場インフラに対する旺盛な需要が、今後も継続すると考えられます。

一方米国では、資金調達と投資活動が再び活発化しています。空港案件が出回り始めており、待ちに待った民営化がようやく実現する一方で、データセンターや光ファイバーといったデジタル・インフラも爆発的に増加しています。また、従来の化石燃料からグリーン電力への移行が進む中で、クリーンエネルギー発電も引き続き魅力的な投資先となっています。

豪州に関しては、経済減速が終わりに近づき、低金利環境がプラス寄与していることからも、今後は景気拡大への回帰を見込んでいます。

これら主要なインフラ市場以外では、ラテンアメリカで興味深い投資案件が確認されています。貿易摩擦や自国内の問題を背景に景気減速に苦しんだ新興市場では、楽観的な見方と同様にバリュエーションが低下したことから、掘り出し物案件を見つけるチャンスが到来しています。2020年は、ラテンアメリカとアジアの運輸や通信セクターからも目が離せません。

投資案件の観点から、2019年はAMPキャピタルにとって堅調な一年となりました。当社インフラ・エクイティ投資で最大規模となるデータセンターへの投資を米国で行いました。また、英国の専門ケアサービス事業を合併し、成長に向けた高クオリティのプラットフォームを構築しています。2020年は、英国ヘルスケア、新規開発や買収を通じた米国光ファイバー事業の拡大加速など、既存投資プラットフォームにおけるボルトオン投資(既存事業にとって補完的な投資)戦略の取り組みを強化する予定です。今年は、中規模案件(ミドルマーケット)のスペースを中心に、幅広いインフラ市場で活発な案件取引が確認できるでしょう。

当社において、2020年最大の投資テーマはインフラテックであり、インフラ革新を通じたディスラプション(破壊的イノベーション)と投資機会が登場すると考えています。特に堅調なのはデジタルインフラですが、テクノロジーインフラの普及によって全セクターで幅広く投資機会が登場するでしょう。その独占的な特徴から、ディスラプションの影響を受けることが少なかったインフラですが、ドローンや機械学習、データサイエンス、顔認識など、テクノロジーは目覚しいスピードで大規模な進化を遂げており、インフラテックは全セクターのインフラ資産に幅広い影響を及ぼす見通しです。

今日、そして未来のインフラへの投資を見据え、ディスラプションへの投資機会を模索していきます。インフラの定義は大きく変化しており、レガシー資産のリスクは低下し、そのリスク/リターンはコモディティ化されてしまっています。確立されたインフラ市場の資産が成熟している事を考えると、2020年の次なる大テーマは新興市場のインフラであり、主流化する可能性を秘めていると言えます。民間資金にとって魅力的な安定した規制環境の整備と民営化が実現するとなれば、OECD市場で経験したような公益とエネルギー資産の投資オポチュニティが登場するかもしれません。

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