2020年も、北米と西欧を中心に、潤沢なインフラデット案件のフローが期待できそうです。昨年は、エネルギー資源のガスへの移行と発電構造の変化を受けた電力網需要の拡大を受けて、北米で発電セクターの案件が増加しました。
5Gの登場も、米国の通信タワーやデータセンター、そして欧州の光ファイバー網など、デジタルインフラの成長を加速しています。継続的に拡大しているデータ通信やビデオ、クラウド、その他新しいテクノロジーのトレンドも相まって、同セクターでは今後複数年に渡り大規模な投資が必要となる見通しです。
欧州では、近年、再生可能エネルギー分野における莫大な投資が行われてきました。これを受けて、補助金の減額と(市場で取引する)マーチャント構造へのシフトが確認されており、同市場は成熟し始めていると言えます。政策目標を背景に大規模投資ニーズが見込まれる再生可能エネルギーは引き続き魅力的なセクターであり、英国やフランス、イベリアの洋上風力発電プロジェクトを含む案件パイプラインは潤沢となるでしょう。
欧州の輸送セクターもまた、イールド追求の動きが資産の企業価値を押し上げており、活発なM&A案件の取引が確認されています。欧州市場に出回っている鉄道と空港案件は大規模な資金を必要とするものであり、スポンサーにとって主要資産の資本構造の最適化を図る機会が提供されています。
アジアでも、人口増と景気拡大を受けた需要の伸びを背景に、長期的な投資機会が増加しています。従来、これらインフラプロジェクトに対する資金提供を行ってきたのは地元政府ですが、拡大するインフラ需要を受けて、民間資金の重要性が高まっています。
インフラセクターにとっての課題は、特にシニアの部分で見られる競争激化を受けた資産価格の上昇とスプレッド圧縮です。マクロ経済環境も、低成長や政治的緊張、貿易摩擦を背景に、ボラティリティが高まっている状況です。
当社の投資チームは、長期に渡る実績と経験を有するスポンサーのついた優良案件をソーシングし、強靭なコベナンツを交渉することでダウンサイドのプロテクションを確保するという戦略に沿った、規律あるアプローチを維持しています。一般的に世界的なマクロ経済ショックからの影響を受けにくい、契約に基づく安定したキャッシュフローが獲得できるインフラ事業へのフォーカスを維持しています。今後の投資パイプラインは健全となる見通しであることから、当社が誇る優れたトラックレコードと経験を活用し、投資家にプラスの結果をもたらすため、投資戦略を実行していきます。
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