ESG(環境・社会・ガバナンス)ラップでは、豪メディアで話題のESGトピックを取り上げ、投資への影響を考えます。
今月は、水関連のリスクに注目します。
気候変動を検討する際に多くの人が注目するリスクは、低炭素経済への移行、干ばつや洪水など自然災害の頻発や悪化です。見落とされがちなのは、河川、氷河、雪山、降雨パターンへの気候変動の影響です。
主要な人口密集地のほど近くに位置する世界の地下水盆は、その多くが減少の危機に直面しています。人口の増加に伴ってに水利用が増加し、この問題がさらに悪化しています。
当社では、投資先企業における長期サステイナビリティの観点から、これらの問題を検討しています。
水資源の確保とそのアフォーダビリティは、全ての企業にとって必要であり、経済成長に必要不可欠なものです。
地下水の枯渇が深刻化するとともに、水資源の公平な割当と水利用効率向上に向けた規制が必要となる見通しです。揚水制限や罰則、厳格な水質基準などの規制が設けられることで、企業は事業モデルの見直しを余儀なくされ、収益にも影響が出ると考えられます。
また、主要産業間で水資源確保の競争が激化し、貿易や世界的なサプライチェーンにも混乱が生じると見込まれます。中でも、ファッション、農業、発電などの水集約型産業は、特に影響を受け易いと言えるでしょう。金融セクターでも、融資や保険事業がこのリスクに晒されています。
AMPキャピタルは、サステイナブルな長期投資家として、顧客ポートフォリオにおける重大なリスク全てを検討するという受託者責任を負っています。これには、気候や水関連のリスクが含まれます。
水関連リスクの対応として、当社では幾つかの取り組みを投資家に推奨しています。
まずは、ポートフォリオにおける水リスクの物理的影響を評価する。そして、新たな水関連規制からの影響に備えること。3つ目は、ポートフォリオにおける水リスクの地域分散を図ること。4つ目は、水効率改善に向けた新しい適応技術への投資を行う。そして、責任ある水利用に関して、投資先企業とのエンゲージメントを実施すること。最後に、ポートフォリオにおける水関連リスクの適切な開示を行う事です。
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重要事項
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