インフラストラクチャー

変化するインフラ投資

By ジュリー・アン・ミッチ
インフラストラクチャー・エクイティ部門パートナー、インフラ・ヘルス担当グローバル・ヘッド、社会&高齢者ケア担当ヘッド 豪州、シドニー

インフラから思い浮かべるのは、堅実性と安定性でしょう。しかし、投資オプションとしてインフラを考えた場合、その成長や多様性のダイナミズムに見合う他の資産クラスは、数少ないのです。

つい最近まで、インフラとは運輸(道路や橋梁)、エネルギー(柱や電線)、水道(処理施設)であると考えられてきました。現在、インフラの定義は、伝統的な資産だけでなく、クラウド技術用のデータセンター、電柱や電灯への設置が今後2年程度で拡大する見通しの5G用基地局などを含む、幅広いものとなっています。

これまではインフラと見做されてこなかった投資の一部も、今やインフラという包括的な枠に含まれるようになり、インフラの定義がより困難になっています。投資対象として考える場合、インフラ資産は次の特徴を有します:

  • 生活に必要不可欠なサービスを提供する
  • 強靭なガバナンスと統制が整っている
  • 安定したキャッシュフローと手厚いマージンを創出する
  • 政府規制、自然独占、評判を背景とした高い参入障壁を誇る

新しいオポチュニティ、新たな挑戦

投資対象となるインフラ資産の増加は、ファンドマネージャーそして投資家にとって朗報ですが、これと同時に、これまでは典型的でなかったリスクが登場することになります。投資家は、インフラの「次なる大ブーム」への投資を検討・実行する際には、注意が必要です。

では、この重大なリスクをどの様に管理したらよいのでしょうか?これまで以上に重要なのは、深みのある卓越した運営の知識を持つ事です。ファンドマネージャーは投資先資産を十分に理解している必要がありますが、インフラの投資対象が拡大する中で、これがより困難かつ複雑になっています。

投資家が出来る事は、ファンドマネージャーとその運営チームが投資先資産の役割、成果そしてリスクを理解していると信頼することです。従来の、政府や規制に守られた収益というインフラの特徴が薄れるにつれ、リスクやリターン低下の可能性も高まります。

インフラ投資に際して社会面やマクロ経済の要因を理解することも、より重要性を増しています。例えば、社会の高齢化がヘルスケア資産にあたえる影響とは何でしょうか?データとセキュリティ需要の爆発的な増加を受けて、データ通信と保管はどの様なインパクトを受けるのでしょうか?低コストの再生可能エネルギーが、化石燃料エネルギーに与える影響とは?

原点へ回帰

この様に、インフラ事業の運営環境が変化していることからも、経営理論の検討が投資プロセスの一部となっています。マイケル・ポーターの「5つの力」は、一般的な事業経営だけでなく、インフラ投資においても重要です。この5つの力とは、以下の通りです:

  • 業界内の競合
  • 新規参入の脅威
  • 売り手の交渉力
  • 買い手の交渉力
  • 代替品の脅威

投資家は、これら5つの力を念頭においてインフラ投資を検討する必要があります。

インフラを通じた社会貢献

社会貢献の観点から見たインフラの役割は、これまで以上に明確で、投資家が検討すべき要因のひとつです。建設すること自体が目的ではなく、社会が求める結果を提供することを念頭においてインフラ開発に取り組むなど、政府の考え方も変化しています。つまり、投資家は、経済インフラだけでなく、社会インフラ開発にも目を向ける必要があるということです。この一例として、住宅開発において検討すべきインフラには、上下水道、道路、電力だけではなく、学校やスポーツ施設、地域保健センターや高齢者ケアが含まれます。(もちろんのこと、これらインフラ資産の運営にはコストがかかりますが。)

より良いコミュニティ創りや雇用の創出、生活の質の向上こそが、優れたインフラの究極の目的です。インフラ投資にあたっては、リスク/リターン特性、マクロ要因、経営理論、運営リスクと共に、社会的成果も考慮すべきポイントであると言えます。

案件の発掘、投資・融資、エグジット

新たなインフラのサブセクターが形成されるにつれて、案件の発掘、融資やストラクチャリング、エグジットの手法も変化しています。

一般的に、大型のコア・インフラ資産はアセット・オーナーが保有するケースが多いものの、新興サブセクターのインフラ資産は個人事業者や所有していたり、他事業からのスピンオフである場合が多くあります。この実例が、AMPキャピタルが最近行った英国障害者介護事業ケア・マネジメント・グループ(CMG)への投資であり、事業家のチャイ・パテル博士から持分を取得しました。

インフラ資産への融資において確認されているトレンドのひとつは、インフラ・デット・ファンドを中心とした、新しい非伝統的な貸手が増加している点です。また、米国では米ドル以外の通貨による融資ニーズが拡大しています。

エグジットに関しては、主に市場環境に基づいて方法が決まるわけですが、インフラ投資に対する需要が拡大していることからも、エグジット資産をめぐる健全な競争環境が継続すると見込まれます。

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