環境・社会・ガバナンス(ESG)

ESGラップ 2018年5月

By AMPキャピタル

今月のESG話題

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気候変動:投資家カルチャーにおける重要なシフトを示すリオ・ティントの株主提案

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肥満と栄養:豪州の食品・飲料製造大手の対応

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金融:英国政府、大手年金基金による気候変動リスク開示を呼びかけ

気候変動:投資家カルチャーにおける重要なシフトを示すリオ・ティントの株主提案

  • ローカル・ガバメント退職年金基金、英国国教会年金理事会、スウェーデン公的年金基金AP7の大手機関投資家3社は、4月に実施されたリオ・ティントの年次株主集会において、豪州企業責任センター(ACCR)と共同で株主提案を提出しました。
  • その提案とは、リオ・ティントに対し、豪州鉱物資源評議会(MCA)等業界団体への参加状況の見直しと開示を要求するものです。MCAは石炭推進に向けた政治ロビー活動を行っており、気候変動「パリ協定」に沿った排出削減の取り組みを広く呼び掛けているリオ・ティントの見解との矛盾に注目が集まっていました。
  • リオ・ティント取締役会は同社株主に対して反対票を投じる様に呼びかけたものの、賛成票は18.3%に上り、株主提案としては相当の割合といえる20%超が棄権するという結果となりました。

<ポイント>

  • ASX上場企業に対する株主提案の数は、ここ数年間で急増しています。
  • 当社では、最も建設的かつ有効な株主アクティビズム(「物言う株主」行動)の方法は、取締役とのミーティングや書面を通じた企業との直接的な会話であると考えてきました。議決権の代理行使は極めて重要ですが、この様なエンゲージメントと同時に行われるべきです。
  • 一方で、進捗状況に不満、または企業に対してメッセージを送りたい場合には、議案に対して反対や棄権といった選択肢を選ぶ場合もあります。
  • このリオ・ティントの件に関して当社は、株主にとってこの問題の重要さを伝えるために、棄権を選択しました。気候変動への取り組みにおいて、企業は透明性と一貫性を維持する事が重要です。気候変動対策に反対するロビー活動を行う業界団体への参加するなど、株主資金を無駄に活用するようなことがあってはなりません。

 

肥満と栄養:豪州の食品・飲料製造大手各社の対応は?

  • 豪州スーパーマーケットの栄養政策に関するレポートを今年発行したディアキン大学グローバル肥満センター(GLOBE)が、豪州の食品・飲料大手企業における肥満・栄養関連ポリシーの評価結果を発表しました。
  • 同レポート「Inside our Food and Beverage Manufacturers」では、加工食品製造の市場シェア53%、ノンアルコール飲料製造の市場シェア72%に相当する飲食メーカー合計19社を対象に、企業戦略、製品開発、栄養表示、広告活動、商品へのアクセス、外部団体とのリレーションシップの観点から評価が実施されました。
  • 評価結果を見てみると、100ポイント中3ポイント(パルマラット)から71ポイント(ライオン・デイリー&ドリンクス)まで、各社共に極めてばらつきがあることが明らかになっています。これら企業の多くは肥満や栄養への取り組みに対して何らかのコミットメントを示しているものの、全社において改善の余地が十分にあるようです。

<ポイント>

  • 肥満と栄養失調が経済に与えるマイナスの影響は、莫大な社会コストだけではありません。ヘルスケア制度にとって時間面・コスト面の重石となる以外にも、生産性低下(病欠など)をもたらします。
  • 食品・飲料の製造企業は、多くの人々の食生活の良し悪しを決定する重要な鍵を握っており、肥満関連コストの上昇と共に、引き続き厳しい注目を集めるでしょう。
  • 重要なポイントとしては、小児向け販促関連の自主行動は「効果が期待できない」という点です。飲食業界が地域社会の期待に沿った自主管理に失敗するとなれば、政府が規制に動く可能性があり、自主規制よりも移行コストが膨れ上がるでしょう。
  • AMPキャピタルは、世界の大手食品・飲料メーカーにおける栄養や肥満関連のポリシーと取り組みを評価する世界的なイニシアチブ「栄養アクセス指数(ATNI)」に署名しています。2月にはANTI投資家エンゲージメント・グループに参加、今年で3年目となる年次評価においては、栄養関連のポリシーや取り組み改善、またATNIの提案組み入れに対する各社のアプローチにフォーカスを置き、他上場企業17社と協働でエンゲージメントを実施する予定です。

 

金融:英国政府、大手年金基金に気候変動リスク開示を呼びかけ

  • 英国下院環境監査委員会(EAC)は、英国の年金基金大手に対し、年金積立金に対する気候変動リスクの情報開示を呼びかけています。労働年金省は最近、多くのトラスティ(信託受託者)が環境リスクに関する受託者責任の範囲を完全に理解していない事を認めています。
  • EACは、英国大学退職年金基金、BT年金スキーム、RBSグループ年金基金を含む25基金(運用資産総額5,550億ポンド)に対して通知を発行、気候変動リスクに関する情報提供を求めました。集めた回答は、金融安定理事会(FSB)の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の実行に活用されます。

<ポイント>

  • EACによると、年金基金のトラスティなどアセット・オーナーは、受益者利益に対して最善を尽くす受託者責任を負っています。この慣行の良い手本は数多く存在する一方で、短期リターンの最大化に対する責任と誤解される場合があり、サステイナビリティや気候関連リスクやオポチュニティといったより長期の考察事項の検討が怠られてしまいます。これは、豪コモンウェルス銀行が昨年、気候変動が事業に与えるリスクを2016年アニュアル・レポートで適切に開示しなかったとして、株主から起訴された理由です。
  • 豪州では、規制当局のASICが、スーパーアニュエーションがどの様に投資リスクに気候変動を組み入れているのかを調査している模様で、近いうちにも透明性改善の声が高まると見られています。
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