不動産

フレキシブルワーク:自由な働き方が不動産投資に与える影響

By AMPキャピタル

フレキシブルなオフィス・スペースやコワーキング・スペースは、社員に決まったデスクが与えられるのではなく、ホット・デスクと呼ばれるスペースを共有するスタイルの職場で、最近では人気が高まっているトレンドです。

柔軟な働き方の浸透を受けて、不動産市場の様相、そして従来の不動産オーナーとテナント顧客間の関係も変化しつつあります。

不動産オーナーが同トレンドから利益を生み出すには、所有スペースを取り纏めてしまう方法があります。フレキシブルなオフィス・スペースは、テナントの生産性向上や入居テナントの維持、賃料の上昇に寄与するという分析結果も出ています。

イールド圧縮頼みから、キャピタル成長にフォーカスが移り出した現在のサイクルにおいて、不動産オーナーは賃料収入をどう拡大できるかについて、創造力を膨らませて考える必要があります。そのソリューションのひとつが、フレキシブルなオフィスです。

柔軟性に優れたスペースは単なるトレンドだけでなく、不動産オーナーにとって重要なバリューのドライバーです。そして現在、この成長を支援する市場ダイナミクスが整っています。

フレキシブルなオフィス・スペースやコワーキング・スペースは、社員が決まったデスクを持たないだけでなく、複数企業が同じスペースを共有する場合もあります。今日、この様な高グレードのスペースでは、キッチンやラウンジ、テーブルゲームなど共有エリアの設置が一般的で、これには交流を促進する目的があります。

シドニーやメルボルンCBDの空室率が4%を下回り、入居コストが上昇している現在の環境下において、フレキシブルなオフィス・スペースの活用は、病欠や有給、外出という不在の状況を考慮することで、雇用者側にとってもより多くの人数を収容できるという利点があります。

不動産オーナーとしては、賃料にプレミアムの上乗せが可能である点もプラスです。

つまり、これら市場では供給スペース自体が不足しつつあるという事を意味しています。テナントや顧客にとって、スペース確保が困難になってきているのです。フレキシブルなオフィス・スペースを提供する側は、これら市場においてショックの緩和、そして現行賃料の引き上げに動く可能性があります。

ここ3年、シドニーの賃料は年率15%のペースで上昇しており、メルボルンでは、実質ベースで年率12%という大幅な賃料上昇が確認されています。

これら市場の空室率低下に伴って、入居コストも跳ね上がっています。シドニー優良オフィスの実質賃料(グロス)は2014年から60%増、メルボルンでは同24%増を記録しています。

フレキシブルなスペースの運営は、スペースに対するプレミアムの付与、そして一人当たり床面積の縮小を可能とすることから、保有資産からより多くの価値を引き出すことが可能なのです。

賃料のプレミアムは、そのサイズや柔軟性の度合いによって異なり、柔軟性が高い程プレミアムが高くなります。

この方程式で鍵となるのが、一人当たり床面積と会議室です。コワーキング・スペースの一般的な一人当たり床面積は5~7平方メートルと、従来のオフィス平均である12平方メートルを大きく下回っています。

この指標は、テナントのニーズを満たしているかという消費サービスの観点からだけでなく、投資リターンの視点からも、今後不動産オーナーにとって重要となるポイントです。

不動産オーナーにとって、これは、保有資産からの収益を最大化するという事なのです。

フレキシブルなオフィス・スペースは、2013年以降で+297%拡大しており、豪州で最も成長著しい分野のひとつです。世界的に見ても、ベンチャー・キャピタルにおける同資産クラスへのコミットメント(投資待ち資金)額は50億米ドル超を記録しており、M&A分野では更に20億米ドルのコミットメントが確認されています。

一般的に、フレキシブルなスペースの運営には3種類の方法があります。1つ目は従来のリースを活用する方法で、第三者にその運営を任せるというものです。2つ目は、オペレーターとパートナーシップを組み、レベニューシェア/プロフィットシェアの形態をとるものです。

3つ目、不動産オーナーに最も大きな価値をもたらすであろう方法は、ディスラプション(破壊的創造)を通じて、保有資産のプラットフォームを独自に確立する方法です。

この手法で成功を収めるには、大規模な資産ポートフォリオが必要です。この観点からは、大手マネージャーは必然と優位なポジションにあると言え、幅広いテナント層との既存リレーションシップを活用することで、成長と収益の確保が可能となるでしょう。

最終的に、フレキシブルなオフィス・スペースの最適な運営方法は、不動産オーナーの規模とスケールによって異なります。投資家は、最適な運営方法が採用されているかを見極めるべきでしょう。

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