環境・社会・ガバナンス(ESG)

投資家とミレニアル世代:奴隷労働問題の解決を呼びかける

By AMPキャピタル

なにかと話題になっているミレニアル世代。彼らの購買力は、ファッション/アパレル業界における近代の奴隷労働問題のソリューションとなるかもしれません。

一方で、投資家は、ファッション/アパレル企業におけるサプライチェーンの透明性や持続可能なプラクティスに焦点を当てることで、変革への道筋を示そうとしている、と語るのはESG担当シニア・アナリストのクリステン・ル・メジュラーです。

消費者トレンド調査によると、ミレニアル世代の消費パターンは同分野に莫大な影響を与えると見込まれ、世界のミレニアル世代の85%が住む新興市場では、特に著明となるようです。より幅広い消費者運動が実感できるようになるのは、財産がベビーブーム世代からミレニアル世代へと移行した後となる見通しです。

ファッション/アパレル企業においては、ミレニアル世代が支持する持続可能なプラクティスを求め、投資家からの圧力が継続すると見込まれています。

「企業との会話からは、消費者の一部が購入時にサステイナビリティを意識している事が示唆されています。しかし、多くの消費者にとって決め手となるのは、やはり価格です。」

「変革を後押しするという観点から、投資家、つまり上場企業の株主は重要な役割を担っています。大株主は、サプライチェーンの監査や素材の原産地、生産者が誰なのか、そして労働者の賃金水準が十分であるかといった情報のフル開示など、企業により多くの要求を提示することが可能です。」

影響力は拡大

恵まれた環境下で甘やかされて育ったナルシストというレッテルを貼られる事が多いミレニアル世代ですが、サステイナブルを売りにするファッション企業の株価を過去最高水準まで押し上げ、サプライチェーンの透明性向上とカーボン・フットプリントの再検討に向けてブランド各社を動かすなど、サステイナブル意識が最も高い影響力のある消費者としての姿が浮かび上がっています。

ある調査結果では、1980~2000年生まれのミレニアル世代は、サステイナビリティは購入判断における主要な要素であり、決して高いプレミアムではないと考えている事が示唆されています。

ニールセン調査によると、より高い値段を払ってもサステイナブルな商品を購入したいと考えるミレニアル世代は約75%と、2014年調査時の約50%から拡大しています。昔の世代と比較すると、ミレニアル世代がサステイナブル・ブランドを購入する確率は2倍、サステイナビリティ意識の高い企業で働く確率は3倍とされています。

消費者層という観点からも、その重要度が高まっています。1981~1997年生まれのミレニアル世代75百万人超がベビーブーム世代の親から継承すると見込まれている資産は30兆米ドル規模に上ります。グローバルで見ると、ミレニアル世代の85%は新興市場に住んでおり、その購買力は2025年までに3倍増となる見通しです。ブランド各社にとって、オポチュニティは莫大であると言えます。

この「ミレニアル・ドル」を背景とした消費者行動の変化は、段階的となると、ル・メジュラーは指摘します。

呼びかけ

豪州連邦政府は、企業らにサプライチェーンの調査とモニタリングを要請しています。英国に並び、現代奴隷法(Modern Slavery Act)の制定に向けた取り組みが進んでおり、AMPキャピタルを含む複数の大手投資家が、支持の意向を示しています。

「規制面そして投資家からの圧力は、上場企業にとってダブルパンチと言えるでしょう。今、これまで以上に、企業にはサプライチェーンの問題に真剣に取り組む事が求められています。」

2013年、バングラデシュのラナ・プラザが崩壊し、工場作業員1,134名が死亡した惨事を通して、アパレル業界の悲惨かつ危険な労働環境がメディアで広く取り上げられることとなり、多くの人々そして当局関係者を驚かせました。この事件を受けて、サプライチェーンにおける労働者権利の確保に向けた取り組みが強化されています。

「人権と事業パフォーマンスの間には強い関連性があります。最も大きな課題は、短期で見ると奴隷労働は有益だという点です。企業がサプライヤーに対して労働環境の改善を促しても、奴隷労働から利益を得る者にとって改善するインセンティブは存在しません。だからこそ、AMPキャピタルの様な運用会社が継続的に改革を求める事が必要であり、コストではなくサステイナビリティを重視する消費者の姿勢が重要となってきます。」

「劣悪な労働条件は道徳的でないばかりか、ブランド、風評、事業リスクなど、長期的かつ大規模な投資リスクを含んでいます。」

従来、ESGでフォーカスされてきたのは製造段階における人権被害や労働基準でしたが、これは氷山の一角に過ぎないとル・メジュラーは指摘します。

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「サステイナブルであるかを判断するには、サプライチェーンを掘り下げて調査する必要があります。責任ある調達とうたわれているアパレルは、工場作業員に対する適切な賃金水準が確保されている事を意味しているかもしれません。しかし、原材料の調達手段や有害廃棄物がどの様に処理されているか、節水に対する取り組みなども重要なポイントです。」

世界的な人口の増加、気候変動、土地そして水資源の不足、主要資源のコスト増といった問題は、あらゆる企業の損益に直接的な影響を与えます。ファストファッションは、アパレル業界におけるこれらの基礎的な問題を強調しているに過ぎません。

「だからこそ、AMPキャピタルはこれら要因に真剣に取り組んでおり、エシカル&ESGのポートフォリオを通して、真にサステイナブルで責任あるソーシングを実践する企業に投資しています。」

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