インフラストラクチャーへの金利上昇の影響を考えるにあたっては、借入コスト、インフラ資産の収益、バリュエーション等、幾つかの要因を考慮する必要があります。同レポートでは、これら要因を検証していきます。
成長、遂に
何度かに渡ってつまづきがあったものの、やっと、先進国経済の確かな成長が確認されるようになりました。この回復基調は米国や豪州、カナダが先導し、欧州や日本は出遅れる恰好となる見通しです。
投資家にとって、これは朗報です。経済成長の拡大は、多くの事業にとってキャッシュ・フローの改善と平均的な投資リターンの上昇を示唆するからです。しかしながら、過去の経験からすると、米国や豪州の実質成長見通しはそれぞれ2%、3%と、先進経済の成長スピードは比較的緩やかになる事が予想されます。
成長が加速する局面では、インフレと債券利回りも上昇すると見込まれています。
インフラへの影響
インフラと言えども、空港や港湾といった成長型の資産、公益やPPPコンセッション等のイールド型の資産など、様々な種類が存在します。経済成長の加速と債券利回りの上昇がインフラ資産クラスに与える影響は極めて複雑な分野であり、個別資産の特徴によって大きく異なります。
一般的な理念として、金利上昇局面においてインフラ資産のリスクは上昇すると言われています。しかし、低成長の地域(例:欧州や日本)では債券利回りの動きは限定的となる見通しで、より成長著しい地域(例:米国や豪州)における債券利回りの上昇は比較的緩やかになると予想されます。
従って、AMPキャピタルでは、同レポートで詳しく解説する通り、債券利回りが緩やかに上昇する局面ではリスクは限定的となると予想しており、インフラ資産クラスの弾力性が比較的維持されると考えています。
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重要事項
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