不動産

世界の物流不動産市場に変化をもたらす「アマゾン効果」

By AMPキャピタル

Eコマースの台頭を背景にアマゾンが世界を代表する大企業として成長し続けています。このトレンドは、世界の物流不動産市場に莫大な影響を及ぼしています。

Eコマースの長期的な成長トレンドに対するエクスポージャー取得は、もちろんアマゾンの株を購入することで可能ですが、優れた経営下にある物流施設の運営企業への投資も、同様の成長ポテンシャルを秘めた収益源から即座にリターンを実現することが可能です。

ジェフリーズ社が発行した最近のリサーチによると、アマゾンが新設した物流施設は既に400件、敷地面積にして105百万平方フィートを越えており、毎週100百万平方フィート相当がが追加されているそうです。

同社の成長はここで終わりません。アマゾンの不動産ポートフォリオは今後18か月で米国で36%、米国以外で23%拡大する見通しです。同社のロジスティクス能力も、類を見ないスピードで拡大しています。

米国の都市圏(人口5万人超)382エリア(合計で全国人口の87%に相当)において迅速かつ効率良いサービス提供するにあたって、アマゾンは現在のロジスティクス能力を2倍以上である280百万平方フィートに強化する必要があります。これには70~100億米ドルの資金が必要で、4~5年の年月を要するとしています。

これは、シドニー、ロサンゼルス、ロンドンを中心とした物流不動産のオーナーやディベロッパーにとって極めてポジティブなニュースです。

これら都市における好立地の産業用スペースは、住宅利用にすることで高いマージンを確保できるため、その供給が大きく先細っています。アマゾンを代表とするEコマース企業らが事業拡張を継続していることからも、物流物件の賃料、稼働率、価値が上昇しています。

物流センターのバリュエーション上昇を背景に、2009年以降、米国産業用不動産キャップレートは9.4%から5.3%まで低下しており、その価値は200%以上の伸びを記録しています。

非食品売上に占めるオンライン・ショッピングの割合は、米国において40%超に達しています。英国では50%弱と、対2016年比で16%の伸びとなっており、中でもモバイルによるオンライン・ショッピングは同47%と凄まじい成長を遂げています。

世界的に見ても、この流れが示唆しているのは、物流不動産企業の収益成長を長期投資家に提供する長期的なメガトレンドの存在です。

この莫大な物流キャパシティ需要を後押ししているのも、1995年7月に初売上を記録して以来、規模拡大にフォーカスしてきたアマゾンです。

同社のアプローチ、そして不動産セクターへの影響は、最近買収した高級スーパーマーケット・チェーンのホール・フーズまで及んでいます。現在同チェーンの統合に向けた取り組みが行われる中、アマゾンは配送センター網の拡張を通じて、今後3~5年間で大幅に効率改善した供給チェーンの開発を行うと見られています。

しかし、配送にかかる時間を最小限に抑え、低スキルでもほぼ完全雇用の状態にある今日において人材を確保するなど、アマゾンは課題に直面しており、これまで遠隔の地方エリアに物流施設を開設してきたのに対し、高いコストを払っても、人口が集中する地域により近いロケーションで物流施設を開設しています。

アマゾンの成長は留まることを知りません。ブルームリーチ社発表のデータによると、米国顧客の55%はまず最初にアマゾンで商品検索を行っており、同社の収益は年間約20%のペースで成長しています。

さらには、世界のEコマース売上におけるアマゾンのシェアは僅か6.4%にしか過ぎず、Eコマース自体も急速に拡大しています。

これは、アマゾンの物流ネットワーク拡張計画の妥当性を証明するものであり、拡大するEコマース需要獲得を狙う他のオンライン小売の存在も、不動産オーナーに恩恵をもたらしています。一方で、この流れに対抗すべくサプライチェーン管理の効率改善に取り組む従来の小売事業者においても、高効率の新しい配送施設需要が旺盛となっています。

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