環境・社会・ガバナンス(ESG)

ESGラップ 2017年12月

By AMPキャピタル

ESG(環境・社会・ガバナンス)ラップでは、豪メディアで話題のESGトピックを取り上げ、投資への影響を考えます。

今月のESG話題

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投資運用:気候変動リスク管理に対する注目が高まる

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サイバーセキュリティの脅威:電力網は安全なのか?

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エネルギー:ビットコイン・エネルギー消費指数

投資運用:気候変動リスク管理に対する注目が高まる

ドイツ銀行は、気候変動がもたらす自然災害が実際の投資に与える影響を予測するツールを開発しました。

海面水位上昇、干ばつ、洪水、サイクロンといった要因は、投資ポートフォリオにとって直接的な脅威となります。

同社のモデルによると、今世紀を通じてCO2排出が削減されない場合には、一人当たりのGDPは23%低下すると予測されています。

初期のリサーチはきわめて脆弱な地域としてアジアを指摘しており、世界で最もリスクの高い気候帯に住む人々の8割がアジアで、中国だけを見ても海面水位上昇に脅かされている地域に住む人は145百万人に達します。

<ポイント>

グローバルのアセット・マネージャーにとっては特に、気候変動の物理的リスクを分析するのは極めて困難です。ドイツ銀行による取り組みは、他のアセット・マネージャーやアセット・オーナーにこの様な分析の実施を促すものとなるでしょう。

また、同社の分析は、2017年初期に発表となった気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures: TCFD)のガイドラインに沿って、気候変動に関連するサプライチェーン・リスクの開示強化を助長するものです。

AMPキャピタルでは、ファンド50件超におけるカーボンフットプリントの情報を開示しています。

出所:シドニー・モーニング・ヘラルド紙、2017年11月9日

サイバーセキュリティの脅威:電力網は安全なのか?

EY(アーンスト・アンド・ヤング)のリスク・パルス・サーベイに参加した世界の電力・公益企業のうち80%は、サイバーアタックによる事業の中断を最大の懸念に挙げています。

ウクライナやアイルランド、そしてサウジアラビアのエネルギー・システム、イランや米国の原子力発電所など、基幹インフラに対するDDoS攻撃(複数のマシンから大量のデータを送りつけてサービスの遅延・停止を狙った攻撃)は世界的にも増加しています。

豪州サイバーセキュリティ・センターの報告によると、主要な豪州事業に影響を与えたサイバーセキュリティ事象は2016/2017年において7283件発生しており、国益に関する民間システムや基幹インフラに影響を与えたサイバーセキュリティ事象は734件に上ります。

<ポイント>

多くの豪州企業がサイバー防衛に関して取り組みを開始した点はポジティブです。

豪エネルギー大手のAGLは、これら攻撃に対する防衛策として、サイバー脅威インテリジェンス&インシデント・マネージャーのポジションを開設しています。

同オリジン・エナジーも、独立した侵入テストの実施を委託しており、セキュリティや制御機能の改善に向けたレビューを実施しています。

サイバー攻撃による真のダメージは企業イメージの変化であり、株価や収益にも影響をもたらす可能性があります。

公益会社が注目すべきは、テストの実施だけでなく、対応を取り纏めた危機管理計画の策定です。顧客データ、取引データまたはトレードシステムなど、サイバー攻撃の標的によって対応は大きく異なり、運営上のコントロールを設定する必要があります。

企業にとってもう一つの課題は、上層経営陣や取締役のサイバーセキュリティに関するスキルが不足している点です。投資家に信頼感を与えるためには、必要なスキルを有する人材の確保やサイバー攻撃を回避するためのツールを経営陣や取締役に与える必要があるでしょう。

出所:シドニー・モーニング・ヘラルド紙、2017年11月11日

エネルギー:ビットコイン・エネルギー消費指数

デジコノミストのビットコイン・エネルギー消費指数によると、ビットコインのマイニング(採掘)におけるエネルギー消費は増加が継続、クレジットカード大手Visaのグローバル・ネットワークが消費するエネルギーの27倍相当に達しています。

以下の図表が示す通り、ビットコインのマイニング(採掘)が消費するエネルギー量は、一部の国のエネルギー消費量を上回ります。

ハイパーインフレで自国通貨がほぼ無価値となってしまったベネズエラでは、魅力的な代替通貨としてビットコインのマイニングが増加しています。電力不足に苦しむ同国では、ビットコインのマイニングのエネルギー負荷が問題となっています。

<ポイント>

ここ10年でハードウエアのエネルギー効率が向上していることから、世界の電力網はビットコインのエネルギー消費に対応できていましたが、ビットコインやその他の仮想通貨の普及と足並みを揃えたスピードでこれらエネルギー効率が今後も改善する可能性は低いと言えます。

多くの仮想通貨に対する規制はまだ整っていませんが、この状況は今後変化する見通しです。ベネズエラの二の舞を防ぐために、介入を図る政府も出てくるでしょう。また、ビットコインはカーボン価格の上昇から直接的な影響を受ける可能性もあります。従って、仮想通貨のコストは今後上昇する事も考えられます。

出所:デジコノミスト、2017年

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