2016年10月

 

主なポイント

  • 不動産サイクルが巻き戻しに
  • キャップレート:現状が継続するも、低下局⾯に向けた準備が必要
  • 東部沿岸市場で賃料の伸び、中でもシドニーCBD オフィス市場が突出
  • 不動産の将来の姿:4つの壁だけでは不⼗分

 

商業用不動産サイクルが長期化

豪州におけるインフレ、そして金利の低下は、商業用不動産にとってプラスであるとAMPキャピタルでは見ています。

グローバル経済、そして豪州経済の成長ペースは平均を下回っており、短期インフレ率と金利見通しが低下する中で、低金利環境の継続は9か月前に想定したよりも長期化する見通しです。

 

短期のトータル・リターン見通しは、非常にポジティブ

今後3年における優良商業不動産のリターンは、6~9か月前の見通しを上回ると見込まれます。豪州南東部のCBDオフィス市場(シドニーやメルボルン)、そして市場シェアの拡大を図る高成長型のショッピング・センターは、今後3年間で非常に魅力的なリターンを記録する見通しです。従って、AMPキャピタルでは、オフィスやショッピング・センターのポートフォリオ構築において、これらセクターへのバイアスを強めています。

シドニーやメルボルンのCBDに位置する2級オフィスやキャップレート圧縮で遅れを取っている郊外オフィス市場を中心としたコアプラス市場でも、まずまずのリターンが期待できるでしょう。

 

不動産価格の上昇を追う形で、賃料が伸び始める

2012年以降、豪州の商業用不動産価格は高騰していますが、まだらな経済成長、空室率の高まり、そして小売セクターのオンライン競争激化に代表される構造上の調整などの要因から、ネット・ベースでのインカムが伸び悩んでいます。

今後の見通しでは、これら構造面・シクリカル面における調整の多くは底を打った模様です。ショッピング・センターにおける費用率は改善が進み、オーナーはオンライン・ショッピングに対抗すべく店舗戦略を練り直しています。また、主要オフィス市場の空室率は低下傾向にあり、経済成長も力強さを取り戻しています。つまり、賃料成長に向けてファンダメンタルズが改善している模様です。

豪州コア商業用不動産の中でも、今後10年において最も大きな賃料の伸びが見込まれているのは、市場シェア拡大に向けて施設拡張が可能で、人口や所得の伸びが堅調なエリアに位置するリージョナル・ショッピング・センターです。

これに次いで力強い賃料成長が見込まれるのは、経済ファンダメンタルズの改善を受けてテナント需要が伸びているシドニーとメルボルンのオフィス市場です。当社の見方では、シドニーCBDオフィス市場は2018~2019年にかけて供給不足となる見通しで、今後5年間で全国最大の賃料成長を記録する見通しです。

 

中期のポジショニング

商業用不動産市場では、中期で幾つかの向い風に直面する見通しで、利上げサイクルの開始、デジタル社会におけるディスラプション(破壊的イノベーション)がテナント需要に与える影響、テクノロジーの変革、デモグラフィック(人口統計属性)の変化、グローバル化といった逆風への対応策が必要となるでしょう。

 

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