2017年11月

 

AMPキャピタルにとって米州地域最大規模となる運輸案件ITSコン・グローバル(ITSC)のクローズを振り返る同社インフラストラクチャー・エクイティ部門米州ヘッドのディラン・フー氏が、トランプ米国大統領が表明した1兆米ドル規模のインフラ投資計画に言及することはめったにありません。

政局面の進展の有無に関わらず、投資とアセットマネジメントを通じた価値向上が可能な資産を模索しているAMPキャピタルにとって、現時点ではトランプ氏のインフラ計画は重要な要因ではないからです。

投資家が考えるインフラ資産とは、恐らくトロフィー資産と称される「コア」なインフラ資産でしょう。有料道路、ガス公益、港湾、大型公共資産など、年金基金や政府系ファンドといったアセット・オーナー間で取引される、長期に渡る安定収益が特徴の資産です。これら案件は、一般的に大規模かつ競争も激しくなっています。政治的ニュアンスや政府によるPPP監督機能の欠如を背景に、米国インフラ・セクターの開発は出遅れています。小幅なインフレ連動型のリターンの向上を図る術は、「上手に買う」以外に極めて限定的でした。

AMPキャピタルが注目している米国インフラ資産は、「コアプラス」や「バリューアッド」と呼ばれるもので、その典型的なアセットがITSCです。長期に渡る運営経験と顧客リレーションシップ、強固なキャッシュフロー特性に代表されるコア・インフラのディフェンシブ性を備える一方で、港湾や鉄道貨車の様なハードアセットではないとフー氏は解説します。

「ITSCの様な事業は、運輸というエンジンの潤滑剤の役割を果たすものだと考えています。鉄道、トラック、船といった様々な輸送手段間におけるコンテナ移動を手掛けるサービス事業で、コアインフラと呼ばれる資産ではないものの、業界レベルで安全や運営経験を重要視する傾向にあることからも参入障壁が高いなど、多くのコアインフラの特徴を有する資産だと考えています。」

インフラの定義はここ10~20年で大幅に拡大していると語るのは、AMPキャピタルのインフラストラクチャー・エクイティ部門グローバルヘッド兼マネージング・パートナーであるボー・パハリ氏です。

「これまでインフラ投資家需要が高かった有料道路、橋梁、学校、病院といった資産は、独占優位性を持つ実物資産から長期に渡る安定リターンを求めるインフラ・マネージャーから注目されなくなっています。」

社会ニーズの変化に伴って、インフラ資産自体も進化しています。通信は、インフラ投資対象が拡大しているセクターの一つだとパハリ氏はコメントします。エネルギー&公益セクターにおける投資対象も変化しています。従来注目を浴びてきた発電所に取って代わり、再生可能エネルギー技術、電力需給を管理する安定装置、蓄電技術、分散型発電などが新たな投資先として注目されています。

パハリ氏そしてフー氏は、この様な新たなインフラ分野における投資機会の獲得には、従来の投資概念とは異なる考え方が必要であると解説します。

「安定した資産クラスと考えられているインフラですが、多くのセクターではデモグラフィック(人口統計)そして技術・テクノロジーのディスラプションが起きており、産業は想像以上に早いスピードで変化しています。我々の哲学は、過去ではなく、今後20~30年後を見据えた投資を実行することです。」

 

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